ターコイズのことをトルコ石っていう呼び方がありますが、ターコイズはトルコでは採れません。これは昔、イラン(要するにペルシャ)で採れたターコイズをオスマントルコ経由でヨーロッパに運んでいたので、ヨーロッパの人はてっきりトルコで採れたものだと思い込んでました的な名残です。
イラン産のターコイズはペルシアンと呼ばれていてインディアンジュエリーにも時々使われます。
で、ゲーリー・リーブスのコインシルバーのペルシアンターコイズのペンダント
コインシルバーだし、色が濃いペルシアン・ターコイズだし、価格は高く、普通だったら36000円くらいつけますが、石の真ん中かが少し白く削れているのです。アメリカ人は平気ですが、日本人は細かいので価格を下げてお買い得品にします。
まあ、逆にナチュラルの証拠なんですけどね・・・
ターコイズは結晶では無いのですべてに色が入ってるわけじゃなくて、いい部分だけ使います。
これがキングマンのナチュラルの石
白い部分もけっこうありますよね。
で、スタビライズといって樹脂を高圧浸透させた石はこんな感じになります。スタビライズする石の価格はタダ同然のもので、敢えて価値の高いナチュラルの石をスタビライズすることはなく、そのままでは売れない白い白墨のような無価値の石に色を付けたり強度を上げたりするのに使うわけです。スタビライズといっても透明な樹脂を使う場合と、色づけまでする場合があります。ターコイズは多孔質で顕微鏡で見ると小さい穴がたくさん開いてるので、この穴を染みこんでいって全体が色づけされます。
チャイニーズターコイズはほぼ全てがスタビライズ。これはたぶん強度を上げて効率よく出荷するためではないかと・・あとは大半のスリーピングビューティ、キングマン、価格が安いナンバー8、ごくたまにビズビーあたりがスタビライズされる代表格です。ビーズなどはほぼすべてスタビライズされた石です。ズラなどの価格の安いのも大半がそうですね。